革命国家が勝利に向かって前進する玉川上水のブログ

駿河南海軍工廠の後継。近現代史小説を中心に掲載。

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『違う。こいつじゃない』
 イリスはこの長身の敵と対峙するとすぐにそれを感じ取ったが、かと言ってそう簡単に回避できる相手ではないことも確かだった。敵――翔鶴は、二尺五寸五分の佩刀を中段に構え、微動だにせずに立っている。
『厭な奴ね』
 と、イリスは口中に呟く。この構えはこちらの一挙手一投足に対応出来るうえ、守りに入った時は磐石の盾となり、それによって相手が僅かでも攻めあぐねれば、一瞬にして攻めに転じることも出来る。したがって迂闊には手を出せず、しかし背を向けるには危険すぎた。
「どうした」。憮然とした表情を変えず、翔鶴は言った。
「わざわざ待ってやっているのだぞ」
 日本人というのは、どうしてこうも無愛想なのかしら。イリスはそう思いつつ、屹然と立つ翔鶴に叫んだ。「言われなくとも、いくわよ!」
 イリスがナイフを投じると、翔鶴は小柄を投擲してそれに応える。パチン、と風船の弾けるような音が響き、イリスはそれを合図として腰の短刀を抜き放ち、翔鶴の懐深く飛び込んだ。



 その頃、「翔鶴」「瑞鶴」を擁する第三艦隊とは離れた海域を航行する一隻の日本空母があった。豪華客船を改造して作られた中型空母「隼鷹」である。
 いま「隼鷹」は、第二航空戦隊司令官・角田寛治少将を乗せて、白波を蹴立てながら、戦闘海域の東を目指していた。
「提督、入りました」
 窓を降ろした「隼鷹」の艦橋に、参謀飾緒をつけた中佐が入ってくる。「通信参謀。来たか」。角田は長官席に座ったまま振り返り、木製のデバイダーを受け取った。南雲艦隊から発せられる戦闘速報である。
「敵空母はまだ遠いか……。始めから、第三艦隊と合流出来ていればな」
 参謀長にそれを渡し、角田は渋面を作った。「隼鷹」は「翔鶴」「瑞鶴」と異なり、第二艦隊に属する空母で、そのため初動が遅れたのであった。猛将の武名高い角田にとって、間近で今まさに空母決戦が行われていながら、それに手を出せない現状は、堪え切れないほど歯がゆいものに違いない。
「しかし、これは幸いでもありますわ」
 と、その時不意に、参謀たちの囲みの向こうから、細く美しい声が響いた。角田たちが振り返ると、丸い眼鏡が印象的な女性が、身長ほどもある長い薙刀を脇に抱えて、壁にもたれていた。
「これでわたくしは、敵に一切気付かれず、影のように行動できます」
「それはそうだが、隼鷹。おまえが戦場に着く頃には、海戦は終わってるかもしれんのだぞ」
 それが、角田の抱く焦燥の根源だった。「翔鶴」と「瑞鶴」。そして「エンタープライズ」「ホーネット」。数で互角なら、伏兵である「隼鷹」の存在はこの海戦において決定的な役割を果たす。万一、「隼鷹」が間に合わなかったために、「翔鶴」「瑞鶴」が失われるようなことになれば、角田としては腹を切るしかない。
「らしくありませんわ、提督」
 不安を漏らした角田に、隼鷹は両者の外見からは到底想像できない、先生が生徒に対して物を言うような口調で答えた。
「いますぐ攻撃隊をお出しになってください。必ず、敵の首級を挙げてご覧に入れますわ」
「なにをいうんだ」。存在を無視された形になった航空甲参謀の中佐が、いきりたって口を挟んだ。「いま攻撃隊を出しても、航続距離の不足で母艦には帰って来られん。貴重な飛行機を全機海水浴させる気か」
「攻撃を終えて帰投する飛行隊を、本艦自身が全速で迎えに行けば宜しいのですわ。攻撃隊の帰還を五時間後として、二六ノットで進めば百三十海里、前進出来ますから、これで燃料の不足分を補えます」
「無茶苦茶だ! そんな馬鹿な作戦、今まで聞いたことがない。そんなに突出しては母艦が危うく……」
「なんですか! 意気地のない!」
 隼鷹は一喝すると、煮え切らない航空参謀に詰め寄って更に言った。
「戦が危険なのは、あなたに言われるまでもなく先刻承知ですわ! いま危機に陥っている友軍を助ける術があり、わたくしが動くことでほぼ確実に救援可能だというのに、いったい何をためらうのです! 命が惜しいのですか!」
 面と向かって罵倒された航空甲参謀の顔から血の気が引いていくのが、傍から見ていても目に見えてわかった。驚きが怒りに変わり、「なんだと、貴様!」と声を上げた中佐を角田は「止せ」と言って制し、椅子を回して隼鷹と向き合った。
「やれるのか、確かに」
 隼鷹は、僅かに口元をほころばす。
「商人は小ずるくとも、うそは申しません」
 聞いて、角田は頷いた。
「よし。行け!」
 隼鷹は「はい!」と応じ、身を翻すと、艦橋から姿を消した。
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 ガダルカナル。南太平洋に浮かぶこの島を巡って、多くの将兵が血を流し、多くの艦が沈んだ。それでも、太平洋戦争最大の激戦地であるこの島を目指す者どもは後を絶たない。
 ソロモン海。ここには、一切の法はない。この海の支配を巡り、日本とアメリカは、ひたすら銃火を交えている。しかしその海は、誰のものにもなりはしない。あまねくその海を支配するもの、それは唯、一ツきりの命題。
「汝に仇なす者、すべて覆滅せよ」
 そこは、誰にも口を挟む余地のない、ひとつの完結した世界だった。国家を存亡の危機から救い、敵を滅ぼす。その目的のみによって開発され、整備された軍艦や飛行機が、毎日その海に出撃し、何百、何千の人命と共に、海底に沈んで永遠に失われる。それ以外には、何一つ必要とはしなかった。
 そして、一九四二年十月二十六日。
 日米機動部隊は、二五〇海里の海面を挟んで、再びこの海の上に対峙した。

「瑞鶴! こっちやこっち。遅いでぇー」
 少し窪まったところに小さな身体を潜めて、瑞鳳が手招きした。瑞鶴は姿勢を低くして、素早く滑り込む。いつものように、霧で地形はよくわからないが、手で探ると、何やら人工の建物のような感触があった。
「ごめん瑞鳳。怪我はない?」
 打たれ弱い空母の中でも、瑞鳳は子供とあって体力の問題もあり、特にそれが顕著だ。しかし瑞鳳はそれには答えず、筆を取り出して手持ちの式符に何事かを書くと、地面にそれを置いた。ドッ、と砂埃が上がり、小さな光の球が瑞鳳の手元に現出する。陰陽を生業とする瑞鳳の感知野だ。霧に閉ざされた周囲の地形を、これで知ることが出来る。
「うちらが今いるのはここや。すぐ近く、この角に銃手が潜んどる。うちも少し撃たれたけど……まぁ、大した傷やない」
 陰陽師とあって、治療もある程度は自分で出来る瑞鳳だ。声もしっかりしているので、瑞鶴は「銃手ね。ほかには」と重ねて訊いた。
「このあたりにおる航母格は、あの姉ちゃん一人や。あと、どっか遠くで景気よくドンパチやっとるのが二人。あんたがここにいるんやから、多分翔鶴やろ」
 それを聞いて、瑞鶴は静かに鯉口を切る。少しだけ身を乗り出して、遮蔽物の向こうを窺った瑞鶴は、
「わかった。あとは私に任せていいから、瑞鳳は機を見て引き返して」
 と告げ、瑞鳳が何か返すより早く、地を蹴っていた。
「アホ! 飛び出したらあかん!」。瑞鳳が叫ぶのと同時に、銃声。続けて二発。しかし感知野を走った銃弾の線は瑞鶴を貫くことなく、瑞鶴は三発目が放たれる前に、抜刀して切り込んだ。視界を遮るこの霧が、正確な銃撃を妨げているのだ。相手はサーベルに持ち替えたか、金属同士の打撃音が二発、三発と反響する。
 濃霧とはいえ、銃口に向かって走るのが恐ろしくないのか、と瑞鳳は思う。そんなはずはない。だがもしそうだとしたら、瑞鶴は――。
「なんや、死に急いどるみたいやな」
 そう呟いた時、脇腹に受けた銃創が疼き、瑞鳳は小さく呻いた。
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 イリスには、作ることの出来ない色はなかった。物を見るとき、イリスの眼は瞬時にその色を分解し、脳に伝える。絵筆を取れば、それをそのまま、キャンバスに移すことが出来たのだ。
 何一つ考えることなく、呼吸するのと同じように、絵を描けた。
 そして、今。
 イリスは、何も描けなくなっていた。

 あの日から、頭に焼きついて離れない色がある。闇に似た漆黒と、清廉潔白を証す白。そしてたちまち視界を埋めた、鮮烈な赤。それがイリスの色彩感覚を微妙に狂わせ、そして彼女の鋭敏な眼は、その僅かな狂いを見逃さない。
『色がわからない。こんなことは、今までなかった』
 イリスは強く奥歯を噛み、ヌーメアの埠頭から見える小島の白い浜辺を、より鋭く睨んだ。
 集中しようとするほど、雑念がこみ上げてくる。明確にこちらを向いた刀の切っ先の向こう。一瞬だけ映った、あの悲愴な表情がまた浮かんで、イリスは手を止め、筆を置いた。
「……描くしかないというの、あいつを」
 美しいものを、見た。だから、他の物は頭に入らない。己の画力を超えたその美しさが、憎むべき敵の中にあるという事実と、そしてある面でそれを歓迎している自分という存在が、彼女をひどく、当惑させた。



 踏込みが浅かったのか。或いはその逆か。腕が落ちたのではない。しかし、なぜ逃がしたのか――。彼女、日本の空母・瑞鶴は、トラック環礁内夏島泊地に描を打つ自艦の上で、月を見上げながらぼんやりしていた。
 私は確実に虚を突いた。それでも斬れなかったのは、偶然ではない。ためらいが、あの時わずかに剣を鈍らせたのだ。
 瑞鶴は舳先に腰を降ろし、刀を抜いた。月光を反射する刃に顔が映りこむ。それはとても、ひどい顔をしていた。
 一日も手入れを欠かしたことのない愛刀。しかしそこには、決して拭い去ることの出来ない曇りがある。人を斬るその瞬間、刀にこびり付く血が、曇りとなって刀身に残るのだ。魂を滅する刃とても、それは変わらない。
 ――私も、随分曇ってしまった。そう、瑞鶴は思う。刀は、持ち主の心を映す。
 こんなことを続けても無意味ではないか。その思いが彼女には常にあった。煌々と夜空を照らす月の明かり。白く光を返す深い藍色の海と、そよ風に揺れる椰子の木の群れ。世界はこんなにも無数の色に満ちているのに、自分一人、重い重い灰色に閉ざされているような、救いがたい孤独感に陥って、瑞鶴は涙が出た。
 抱え切れないほどの自己矛盾。永久に答えの出ることがないだろう葛藤との対峙。無残に奪い去ってきた数千の命の声が、胸の奥で木霊する。
「お前のような者が、好かれるはずがない!」

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 HMS Vanguard
「あれ、出番? なんで?」



 HIJMS 大淀
「饂飩としか言いようのない作者が、Intermission 即ち幕間劇と称して、今度の展開を考えるそうです」



「考える? 考えるって何よ。もしかしてまだ決まってないの?」



「遺憾ながら此の頃の作者は、執筆活動が捗らない現実から逃避して、様々なことに手を出しては、それが重荷になるという悪循環を繰り返しており、そのため正常な判断能力が失われているのです」



「典型的な鳥頭ね……。それで今回は出番がないあたしとあんたで、ネタ出しをしようという算段なのね?」



「其の通りです。更に、ここ数日来の沈黙を破り、あわよくばそのまま次回に繋げようと目論んでいるようですね」





「東部ソロモン海戦が終わったなら、次はサンタクルーズ海戦というのが自然な流れよね」



「ええ。ですが作中のエンタープライズは損害を受けたままであり、このまま南太平洋海戦の話に持ち込むのは不自然である、という考えが作者にはあるそうですよ」



「えーと、エンプラは一度ハワイに帰港してから、すぐまたヌーメアに進出してるらしいわ」



「第三艦隊も一度内地へ帰還し、翔鶴の快復を待ってトラックへ再進出しています。
 この状態から見て、次回は互いの根拠地で再戦の機会を伺うエピソードになると予想されます」



「そうね」



「………」



「え、終わり?」



「はい。如何に廠長が無為無策の徒であるかが窺い知れますね」



「戦闘無しで読者が退屈しないかしら」



「大丈夫でしょう。どうせ誰も読んでいません」



「それもそうね」

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 本日の「空母戦争」は作者仮病のため、休載です。
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 僅か半年の間に、時勢はがらりと変わった。一九四一年の暮れのある日、日本海軍はハワイ真珠湾を空襲。在泊する戦艦五隻を撃沈、三隻を大破。米国太平洋艦隊は決戦戦力のすべてを、開戦初日にして一気に喪失した。
 これを機に、それまで各国海軍の間で支配的だった艦隊保全主義は崩れ、それに代わって「空母戦争」の時代が始まった。
 大型空母を主力とした日本機動艦隊は、太平洋の各地に出没して脅威を振り撒き、その一方、真珠湾攻撃で難を逃れた「エンタープライズ」もまた、他の米空母とともに太平洋上の日本軍前進根拠地を空襲して回り、四月十八日にはついに帝都東京が目標となった。
 広大な太平洋では、常に航空母艦が戦いの主役であった。六月。米空母の一掃を目的として戦われたミッドウェイ海戦では、日本聯合艦隊の全力出動であるにも関わらず、実際に戦火を交えたのは両軍合わせて七隻の空母に過ぎなかった。そしてその七隻のうち五隻までが、ミッドウェイの海底に消えたのである。

 一九四二年八月。連合軍は南太平洋の友軍を空から支援するため、ラバウルの南東一千キロに位置するガダルカナル島に上陸し、完成間近だった日本軍の飛行場を奪取した。
 連合軍は日本艦隊の夜襲やラバウル基地からの爆撃に晒されたものの、作戦は順調に推移し、海兵隊所属の飛行隊が降り立つと、島は本格的に活動を開始した。
 この事態を憂慮した日本聯合艦隊司令部は、空母三隻を基幹とする第三艦隊を現地に派遣。一方のアメリカも、空母「エンタープライズ」「サラトガ」同海域に展開しており、同二十四日には早くも日本の空母部隊と接触した。

 黒い霧がかかる薄暗い空間に、ストン、という乾いた音が響く。イリスの投じたナイフを額に受けた「龍驤」は、糸が切れた人形のように仰向けに倒れると、音もなくゆっくりと、デラックの海に沈んでいく。
 そこは、本当に静かだった。それは、そう艦内上映で見た無声映画のようで、即死して今自ら地下に消えていこうとしている敵の亡骸を見ながら、イリスは奇妙な既視感に捕らわれていた。昔、この光景によく似た夢を見たことがあったからだ。
「見事な手並みだ。ミッドウェイの英雄は私とは違うな」
 背後から、イリスより頭ひとつ高い銀髪の女性が近付き、口元を僅かに歪めながら、朴訥とした口調で言った。空母「サラトガ」の、サラである。
 サラは一切無駄のない、無機的なイリスの殺し方を見て「英雄」といったが、サラの硬質な声音からは、寧ろ否定的な色のほうが強く感じられた。傍から見ていると、イリスの戦いは作業そのものである。下書きした作品を一気に描き上げ、右から左へと完成させていくような冷たさがあった。しかしそうする時、イリスは美しかった。サラのような者は、そういうイリスを畏怖する。一九四二年の夏、イリスは伝説となりつつあった。伝説となった時、人は人ではなくなる。

 その時、金属が地を転がる音が、再び無音の世界となった一帯に一際大きく響いた。龍驤が沈んだ跡にポツリと残されたナイフが音を立てたのだ。
 イリスとサラがほぼ同時に、素早く反応する。振り返ると、そこには一人、少女が立っていた。背格好はイリスと同じ位か、やや低い。長い髪を束ね、黒い羽織を纏っている。そして腰には、大小の日本刀。
 それと同じくして、イリスは背後にも気配を察した。静かな、怜悧とも言える涼しさ。イリスはサラに目配せをし、この敵にあたらせた。サラは僅かに頷き、イリスの視野から消える。必然、正面に向かい合った少女の存在感が大きくなる。
 恐らくこの二人が本隊だろう、とイリスは思った。先刻のは、私達をおびき出す囮か。イリスは背中へ右手を回し、革製のベルトに差した短刀を握る。
 少女は何も言わず、ただイリスを見ていた。情の感じられない瞳には少しだけ茶色がかかり、じっとこちらを凝視する。
 相手のあまりの「動」のなさに、イリスは踏み込めない。どこなのかもよくわからない場所で、誰なのかも知れない少女と、イリスは奇妙な睨み合いを続けざるを得なかった。

 一体、私の何を見ようというのか。

 イリスがそれを思った、その刹那の隙を突き、少女は動いた。「静」から「動」へ一瞬にして切り替わった彼女は、次の瞬間には抜き払った刀の間合いに、イリスを収めていた。
 速い。そう感じる暇もなく、イリスは斬られた。真っ直ぐ心臓を狙って打ち出された刺突を、イリスは間一髪のところで身を捻ってかわしたが、逸れた剣撃は右の肩を裂き、そこから鮮血の赤い飛沫が噴き出した。
 その時、イリスは確かに見たのだ。
 苦悩に支配された「人斬り」の、悲しみに満ちた両の眼を、である。

 イリスは痛みに顔をしかめながら後ろへ飛び退き、黒い霧を掴んで、姿を隠した。

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「また描いてるのか、イリス」
 一九四〇年の春。イリスは暮れなずむサンディエゴの港に主錨を打つ空母「エンタープライズ」のポケットで、群立する摩天楼と、斜陽を浴びて黄金色に輝く黄昏の海をキャンバスに引き写していた。
「まあね。籠マストもぼちぼち真珠湾に移ってるしさ」
 イリスはキャンバスから目を離さずに応える。「出港する前に描きとめとかないと、次はいつになるか分からないもの」
 彼女の熱心な様子を見て、「エンタープライズ」艦長のホワイト大佐は、僅かに肩を竦める。
 USS「エンタープライズ」は、CV-1「レンジャー」の教訓を踏まえて設計されたヨークタウン型空母の二番艦として生まれた。合衆国海軍史上、「エンタープライズ」の名を冠する艦としては七隻目にあたる。イリスは、その「エンタープライズ」の魂、ゴーストである。いわば彼女は、空母「エンタープライズ」の「心」だった。
 米政府は日増しに悪化の度を高める米日関係を鑑みて、太平洋艦隊の根拠地をサンディエゴからハワイに移す計画を進めており、既に何隻かの主力戦艦がサンディエゴを離れ、ハワイに向かっている。太平洋艦隊の空母航空戦力の内、三分の一を占める「エンタープライズ」にも、近いうちに回航命令が出されるだろう。
 イリスはわずかでも港に入ると、必ず絵を描いた。最初にノーフォークの広大な海軍工廠を、ニューヨークの摩天楼を、パナマ運河を。しかし母港のサンディエゴだけは、いつでも描けるという気持ちから、一度も描いていなかった。
 海の上から陸を望むとき、イリスの胸は高まった。何をせずとも、鉛筆は勝手にキャンバスを滑り、絵筆は自由自在に紙面に踊る。無数の人々が生きる、しかし一生自分とは相容れないであろう街並みを、彼女は愛した。
『未知なるものへの好奇心、か。なるほど、確かにEnterprise だ』
 周りなどすっかり見えていなくなっているだろうイリスの横顔は夕日を写し、ほのかに赤く染まっていた。
 空母「エンタープライズ」がサンディエゴを離れたのはその一週間後のことである。イリスはサンディエゴの景色を数枚描いた。

 一九四一年は流転の年であった。七月、日本は南部仏印に進駐を強行。ここに航空基地を建設し、欧米の植民地が数多くある東南アジア全域を爆撃機の航続圏内に捉えた。続く九月にはドイツ・イタリアと軍事同盟を結び、日米の対決は決定的となる。
 太平洋が一触即発の危機に直面していた冬。ハワイはいまだ平穏の内にあった。
「キンメル、君は司令長官だぞ」
 空母「エンタープライズ」から足を運んだウィリアム・ハルゼー提督は、士官学校同期の太平洋艦隊司令長官ハズバンド・キンメル大将の卓に両掌を突き、身を乗り出し、低い声で言った。
「タンカーを本国に取られたら、あのデカブツにどうやって給油する。キンメル、俺たちの艦隊は戦闘集団か? それともクリスマスツリーか」
 ハルゼーは鼻息荒く、司令長官室の窓の外に整然と並ぶ巨大戦艦を一隻ずつ指差しながら言った。「苦しいのはどこも同じだよ、ブル」。キンメルは苦笑して応じる。

「明日戦争が始まってもおかしくないんだぞ。動けない艦隊に何の意味がある」
「意味はあるさ」
 キンメルはそれまで目を通していた書類を傍に置いて、眼鏡を置き、両手を組む。
「我々がここに居座っている限り、日本の艦隊は動くことが出来ん。大艦隊はそこに居るだけで意味がある。アナポリスで習っただろう。先の大戦でもそれは実証された。忘れたのか?」
「牽制艦隊か」、とハルゼーは渋い顔を作った。
 牽制艦隊とは、ある一箇所に大艦隊を集結することで、敵艦隊の動きを制限するという戦略である。敵がもしどこかで攻勢をかければ、我は敵の留守を突いて敵の要地を攻める。敵もそれを知っているから、敵は動くことが出来ない。
 万一日本が南を目指すなら、アメリカはハワイという匕首で、日本の喉元を突き刺せる。勿論これは味方にも当てはまるが、そのまま睨み合いが続けば、生産力で日本を圧倒するアメリカは、やがて日本の二倍、三倍という数の艦を海に送り出すことが可能となり、最終的に日本に勝利出来る。
 しかしこれは、何よりも先制攻撃を尊び、機動艦隊の軽快なフットワークこそ重要であるとするハルゼーの考え方とは相容れない戦略であった。ハルゼーの望むものが南北戦争時代のような大規模部隊同士による会戦とすると、艦隊牽制戦略は先の大戦で見られた陰湿な塹壕戦を、海でやっているようなものだったからだ。

「心配ない。日本の主力艦隊はまだ内海にいるよ」
 キンメルはそう言うと、再び書類束に目を戻す。

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 たとえ打ち明けてみたとても、私が抱くこの苦しみを、一体誰が理解するだろう。私の胸の内に秘めた辛さなど、誰一人省みてはくれない。そのことを、彼女はよく知っていた。
 だから彼女は、自らの持つその苦しみを、深く深く心に押し込め、毎日、人を斬った。
 慶応二年、京都。夏が終わり、秋が始まろうとしていた。

 ペリー提督麾下、四隻の蒸気動力艦が浦賀沖に姿を見せてから、既に十三年が経っていた。しかし日本国内の混乱・無秩序は、収束するどころか日増しに悪化の一途を辿り、特に第二次長州征伐で幕府軍が長州に大敗を喫してのちは、それまでの反幕府運動に倒幕の掛け声が加わり、日本は内戦前夜の様相を呈していた。

 十六年前。会津の武家、橘家の次女「凛」として彼女は生まれた。橘家はさほど大きな家ではなかったが、代々有能な武士――それも、当時の官僚化した役人ではなく、「軍人」としての侍を多く輩出してきたことで名高い、武門の家であった。事実、凛の父・橘秋斎は藩の武芸所で剣術師範代を長い間勤め、上級武士の家から選ばれてくる師範を補佐した。
 また秋斎は長女「楓」が生まれた時、男子でないことに内心落胆したが、凛が生まれる頃には、楓は生まれ持った剣才の片鱗を見せるようになっており、凛が齢三つとなる頃、秋斎は藩職を辞して道場を開き、藩士ともども、既に大人を打ち負かすようになっていた楓に稽古をつけた。天才、神童と賞賛される姉を遠くに見ながら、凛は育っていった。
 凛が八歳の頃、後世に名高い安政五年の夏が訪れた。折からの外国勢力の日本進出に乗じて、ヨーロッパから運び込まれたコレラが嵐となって日本中に吹き荒れたのだ。江戸だけで何万という人間が倒れ、日本橋の上を通る葬列は、終日途切れることがなかった。
 東北の会津にもコレラは手を伸ばし、それまで健勝そのものだった両親は、信じられないほどあっけなく相次いで病死し、二人は父の道場仲間だった永野家へ移った。凛が本格的に剣を習い始めたのはこの頃である。
 姉と違い、凛は才能とは無縁だった。それでも努力家だった凛は、永野の門下を遥かに上回る速度で腕を上げ、周囲の者は楓と凛を比べて、いつ凛が楓に追い付くかと面白がって見ていたが、結局凛が楓を打ち負かすことは一度もなかった。
 腕でも、度胸でも、姉に負けているとは思わなかった。刺突に至っては、凛のほうが速くさえあった。それでも、勝っていたのはいつも楓だった。

 なぜなのか。
 いまだ心に深く根ざす過去を回想しながら、凛は京の街を駆けていた。宵闇に閉ざされた街の、その漆黒と同じ色の羽織を纏い、腰に帯びた大小の刀が、月明かりを受けて鈍く光る。
「こっちだ! 居たぞ!」
 すぐ傍らの路地の中で与頭の声が響き、金属同士の打撃音が直ちに続く。凛は身を屈め、鯉口を切ると、音もなく飛び込んだ。
 一人をすれ違いざまに斬り伏せ、そのままもう一人に斬り付ける。相手は辛くもそれを受け、鍔迫り合いになった。しかし背後から突然斬りかかられた相手は、斬撃を受け止めただけで精一杯で、徐々に押されていく。
 一瞬、凛と男の瞳が合った。
「幕府の狗め……」
 男は吐き捨てるようにそう呻くと、足並みを崩した。
 凛は、男を袈裟懸けに斬った。

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 一八六三年の夏。アブラハム家の次女・イリスが十三歳の時、両親が相次いで世を去った。元々心臓を病んでいた病弱な母はその年の猛暑で参ってしまい、誉高い北軍兵士として従軍した父親は、ゲティスバーグの草原で銃弾に倒れた。
 父親の戦死公報が届くと、アブラハム家では長女のヨークが当主となって家督を継いだ。長い間積み重ねられてきた借金を返すと、手元に残った資産はわずかなものだったが、それでもこの家の三人の姉妹が不自由なく生活するくらいは残っていた。

 一八六六年、ニューヨーク。イリス十六歳。
 三年に渡って激しく続いた南北戦争は終結し、完成も間近い大陸横断鉄道が人々の夢を育んでいた。街角には開拓団員を募る張り紙が目立ち、復員軍人を含めた多くの若者がそれに続く。その間にも、天空に聳える工場の煙突は、毎日休みなく煙を吐き出し、入港して来る船舶でさえも、ヨーロッパからの積荷を満載して、どこか活気付くかのようである。
 その年のニューヨークは、進取のすがすがしい空気に満ちていた。そうしてイリスは、日曜となるとキャンバスや絵筆を持って、港へ足を向けるのだ。

 ニューヨークは、うっすらとした石炭の香り、広漠と広がる海から漂う潮の香、そして通りを走る馬車が落とす馬糞の臭いと、十九世紀の大都会が持つべき匂いをすべて備えていた。中でもイリスは、海の匂いを最も好んだ。対照的に、馬糞を嫌った。
「イリス! また来たのかね!」
 肩にかけていた画材鞄を降ろしたとき、朝市を終えた漁師が一人、遠くから大声で呼ばわった。前歯の抜けた漁師は「海なんか描いて何が面白いのかねぇ」と首を傾げる。
「オッサン、今日は何がいる?」
 イリスも口元に両手をあてがって、漁師と同じくらいの声量で訊ねた。
 海や港の絵を描く人間には、大きく分けて二種類ある。それは純粋に風景を対象として描く人間と、海の上に浮かぶ船をメインにして描く人間だ。イリスは後者であった。
「イリス、今日は甲鉄艦がおるよ」
 と、別の漁師が言う。顎を向けた方向に視線を転じると、群を抜いて巨大な、一隻の鉛色の船がある。二本マストの中央から突き出た高い煙突はいかにも場違いで、間違って取り付けてしまったという印象を受ける。
「ふうん。でも、不恰好ね」
 イリスはそう言い、もう一度港内を見回す。甲鉄艦は、こと芸術に関しては保守的なイリスの嗜好にそぐわなかった。帆船がいい、とイリスは思う。甲鉄艦などは、これから幾らでも描けるのだ。
 その時、一隻の帆走軍艦が彼女の碧羅の瞳に止まった。激戦のためか黒く薄汚れ、舳先の帆柱は折れてなくなっている。
「オッサン、あいつは何?」
 イリスが指差すと、漁師は暫く首を傾げていたが、やがて「ありゃ南軍の砲艦じゃねえかな」と言った。イリスは更に「名前は?」と問いを重ねる。
「名前? うーん確かエンタープライズ、そう、エンタープライズだ」
 Enterprise。それは、開拓、冒険を意味する言葉である。なるほど、あの艦は名が表すとおりの、偉大な冒険者であるわけだ。それを思っただけで、頭の中に無限とも思えるような、膨大な量のイメージが湧いてくる。
「よし」
 イリスは石段の上に腰を下ろし、鉛筆を取った。

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 ブログで小説を書いている人も大勢いるようなので、ここはひとつミリタリー文学サイトの意地を見せてやらねばなるまい。ブログのジャンルも「小説・文学」だしな。

 というわけで「ミリタリー」というスレッドテーマを新設してみた。FC2ブログを使っている人間に軍オタがいれば、確実にここを見るという寸法であるな。
 ……まぁ、まるで地方即売会のような名前のスレッドテーマが林立している「小説・文学」に、軍オタが一人でも足を踏み入れるのかという話であるが。

 これは小説更新もままならない現状を打開するほかに、遅筆を改善するという目的も兼ねているので、あしたから毎日少しずつ書いていく予定だ。

 刮目して待て。

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 ようやくレンタルDVDが安くなったので借りてきた。
 本当は音楽CDが欲しかったのだが、
 ツタヤの品揃えの悪さは戦中を思い出させるに充分だ。

 基本的にBGMはないに等しいこの映画だが、
 かわりに総統官邸の周囲に降り注ぐ砲弾の炸裂音は、全編を通じて絶え間なく続いており、これこそBGMと言っても過言ではないだろう。

 次々に破られていくベルリンの防衛線。ヒトラーと将軍たちの確執。敗戦が決定的となる中、日増しに壊れていくゲッベルス。酒に溺れ、日夜歌い騒ぐ将校たち。そしてその狂乱を一人冷静な視線で見つめるアルベルト・シュペーア。
 死の街と化したベルリンから壁一枚隔てた大帝国の中枢で混沌や無秩序が際限なく湧き出し、渦を巻く様子には、「狂気」以外のいかなる言葉もない。いやー、ドイツの映画はスゴイねぇ。

 で、評判だった総統閣下役の演技だが、噂通り。
 総統の火病はこの映画でも有数の見所であるのだが……この役者さん、普段はどんな役やってんのかなぁ。
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 沈没といえば東京湾で何やら沈没したらしいが、たった一隻沈んだだけで結構な量の重油が出るものだ。
 となると、聯合艦隊の残存艦艇が全部沈んだ呉や、バルチック艦隊が全部沈んだ日本海、鹵獲したドイツ戦艦が全部沈んだスカパフロウなどは、とんでもないことになったのじゃなかろうか。
(バルチック艦隊は石炭なのかな。よくわからん)
 日本海軍が計画していた漸減作戦も、「日本近海で米主力艦隊を殲滅」の部分が漁協組合に漏れ、「さすがにやめとけ」ということになったらしい。

 ところで、今や大型空母や戦略潜水艦は核動力で動くものが沢山あるが、
 これらが仮に東京沖で撃沈されたりしたら、ゴジラが生まれ、東京は火の海と化す。
 エライコッチャエライコッチャ。
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 樋口真嗣という映画監督がいる。彼は少々特殊な嗜好を持った監督サンで、おもに破滅的な作風の映画を好んで作っている。
 代表的な作品としては「ローレライ」「ドラゴンヘッド」「キャシャーン」(実写)などなど。この中のひとつでも見たことある人なら、どんな映画を撮っているかわかるだろう。

 つまりどの作品もまったく同じ視覚効果、まったく同じ作品のテーマ、そして結局どうなったのかよくわからない結末という共通点がある。
「ドラゴンヘッド」と「キャシャーン」では、樋口氏はそれぞれ視覚デザイン担当、バトルシーン絵コンテ担当であるだけで、監督ではないのだが、それでも結果的になぜかまったく同じになっている。見ればわかる。

 私は樋口監督の大袈裟な作風は嫌いではないが、これが少しくどい。なんというか、ロシア映画みたいなのである。「ヨーロッパの解放」である。
 濃い味付けを好む私には最適なんだが、非常に好みが両極端になる監督であろうなぁ、と思う。

 で、問題はこれよ。
 この人がやって日本だけで済んだら奇跡なのではないの?


 余談だが、樋口監督はかの庵野秀明氏と友達なのだそうで、シンジ君の名前は樋口「真嗣」から取ったのだそうな。それって嫌われてるんじゃないですかね、樋口監督。
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 チーズが高い。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060210-00000016-san-bus_all
 チーズ相次ぎ値上げ 雪印9.6%、明治9.1% 原料高騰・円安・原油高(産経新聞)

 私は自炊するときはパスタを作って食べるので、チーズの値上がりは致命傷である。
 このままでは、各国がチーズの優先供給を求めて対立を深め、それに乗じたドイツの極右政党が政権を獲得、アメリカの対日チーズ輸出禁止などが原因で、第三次世界大戦が起こり、人類は滅亡する。
「今度こそローマ帝国復活」を掲げるイタリアは速攻でドイツに潰され、日本とドイツが世界を支配しちゃったりするぞ。ばんじゃー!

>チーズ普及協議会によると、経済発展が著しい中国や東南アジア、ロシアで洋食化が進展し消費量が増加。ハンバーガーやピザなど外食チェーンの積極出店で業務用も伸びているという。

 つか、チーズ食うなアカ野郎。

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 今回の御題はこれだ。




MiG-21



 MiG-21はベトナム戦争以来のソ連のベストセラー戦闘機で、安価なうえ構造が簡単と、あまり裕福でない国にとっては最高の戦闘機だね。
 ルーマニアなどはMiG-23やMiG-29を退役させて、全部MiG-21にしたらしいが、まぁそれは兎も角
 問題なのは、なんでこの飛行機はよく銀色で塗ってるのか、ということである。

 銀色ってのは塗装してないに等しいわけであるし……というよりそもそも塗装していないようにも見えるわけで、まだ目視戦闘が殆どだったベトナム戦争の頃は、銀色では色々不都合が生じることが予想される。やはり銀色塗装の機は実戦に出さなかったと考えるのが妥当であろう。

 では、何のための銀色ミグなのか。
 個人的には、あれは写真写りがいいからではないかと推測するのである。




MiG-21E8


 旧ソ連の撮影機の水準は本当にお粗末で、八十年代になっても平然として白黒写真撮ってるし、革命記念日の軍事パレードなどのカラー映像でさえ、ドイツなら戦前でも撮れる程度の粗悪なものしか撮れないわけだ。

 プロパガンダ合戦の最中にある偉大なソビエト国家が、旧軍のような黒ずんだ白黒写真を世に出して、西側の帝国主義者に「またモノクロだよ(禿藁)」などと嘲笑を受けることは許されない。カメラがだめなら、実物をカメラに合わせろ、である。

 最近になってさすがにカラーカメラが普及してきたのだろう、MiG-29やSu-27系列の機体では、銀色で塗装した写真は知らない。
 Su-27は兎も角、MiG-29はまだ似合うような気がするなぁ。
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 都会では縦横無尽に横断歩道が走るスクランブル交差点というものがよくあるが、藤枝にもそれがある。片側一車線しかない道にな。
 見たことのある者は知っているだろうが、スクランブル交差点というものは、まず東西を走る車を流し、次いで南北の車を走らせ、最後に歩行者だけが通るという、交通量の多いところではたいへん効率的に機能する代物だが、なにしろ藤枝のそれはそもそもこの場所に信号機が必要なのかという場所がスクランブルしているのであって、正直言って寒すぎる。
 しかも歩行者が通行できる機会が1/2になったうえ、信号の変わるのが早い。というわけで、このふざけた交差点形式になって以来、地元の微妙ショッピングセンターの前には、信号待ちをする人の渋滞が出来るようになってしまった。こんなことをしても実際の交通量に変化はないのだぞ藤枝市。

 年金や消費税なぞはどうでもいいから、まず信号をなんとかしろ。
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 選挙があるとかで、街が非常にやかましい。
 テメェみたいにへんなのが市議会議員なら、俺は宇宙大統領様だってーの!
 だいたい選挙演説なんてものは誰も聞いてないのであるから、選挙カーのしていることといえば、ただ走りながら騒音を撒き散らしているだけであり、ならば選挙カーは本質的な面で暴走族と何も変わらぬ。興味のない人間にとって、それは雑音でしかない。うむ、真理である。

 特に私の家は大通りに面しており、土日などはどこかに疎開しない限り、日常生活もままならぬ有り様だ。もし、選挙カー撲滅をスローガンにする立候補者がいたなら、当工廠としては最大限支援する用意がある。(例:他の候補者の事務所に爆弾小包を送る)
 日本国民は、いまこそ選挙カー放逐に立ち上がるべきではないか?
 神国日本に選挙カーはいらない。選挙カーゴーホーム。
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http://key.visualarts.gr.jp/product/planetarian/index.htm
 今日知ったんですが、VisualArt's / Keyの新作だそうです。
 いやぁもう全然知らなかったなぁ。はっはっは。
 って、え? 原画駒都えーじ?
 そうかー、ついに戦力外通告かーいたるは。
 まぁ、原爆被爆患者のような絵では、さすがにいまは受け容れられないよなぁ。

 もうひとつのほうも、なんか見慣れぬ絵柄になってるしねぇ。今度は誰が描いてんだ?





いたるじゃねえか!



 いたるも丸くなったもんだなぁ……。
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 久々にブクオフに行ったら、亡国のイージスが一〇〇円だったので買ってきた。上巻しかなかったが。
 以前読んだ終戦のローレライが、鬼というかそれこそあんたは神かというような作品で、ストーリーは勿論、話の作り方のほうにも感動したものだが、亡国のイージスでも福井元帥独特の巧緻な作風は健在。たいへんよい。……そして「原作を読むと映画がハイライトにしか見えなくなる」現象も健在です。
 聞くところによると最近の日本人は、角川スニーカー文庫や、富士見ファンタジア、電撃文庫しか読めないらしいが、もしかして映画の脚本の中の人もそういう饂飩としかいいようのない男なのでは……。つーか読んでねえだろ。

 あと一緒に買ってきたのが、筒井康隆の「農協月に行く」。
 これは別に表題作品が目当てではなくて、本の中に収録されている有名な「日本以外全部沈没」を読みたかったのです。シュールすぎだわこれw
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 このFC2ブログはアフィリエイトが出来る。折角だからやってみようということで、昨日アマゾンにお伺いを立てたのだが、申し込みの際に

「以下のサイトはお断りする場合があります。
 特定の人種・宗教・民族の差別、暴力、違法行為を奨励するサイト」

 とあったので、これでアマゾンに拒否されたブログとして有名になれると思ったのに、今日になったら何の問題もなくパスしてしまった。目ついてるのかアマゾン。あぁ南米か。

 ともあれ、これでこのブログにもアマゾンの広告を載せることができるようになったのであり、バナー収入で湯水金造さんのように大儲けできるわけだ。わはは。ワタシ、お金いっぱいいっぱい欲しいあるよー!

 というわけで早速載せてみる。



 ばんざーい、ばんざーい。


:「こらー、てめえ」

 あっ、T-34だ。

:「いきなりこんなクソ高いモンを載せるな! ばか!」

 うるせえ俺の勝手だ。このコンビニ弁当でもくえ!

:「ぎゃあぁ」

 わはは。五分で胃が腐り、脳が溶けるぞ。

:「ばかめ。ロシア人にはそんなものは効かん」

 なんなんだこの会話は。
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 ヴログの見た目をうちのサイトらしくしてみた。
 既存のスキンの画像を差し替えるだけという作戦で、まさにこのサイトの有り様を象徴するようではないか。すばらしい。
 画像のほうは、適当にどこかから持って来ればいいんだぜ。ウェー、ハッハッハ。



真似するな! こうなるぞ!



 今月の「世界の艦船」は世界の空母特集ということで、この「フォッシュ」も紙面の一角を飾っていた。無学なうえ無知蒙昧な筆者は知らなかったが、いまではブラジルに売却されて「サンパウロ」になってるそうな。
「艦の性能はそれなりだが、肝心の艦載機がA-4では」という評価をされていた。うるせえんだよ。南米なめるなよ小僧。
 それにしてもブラジルは昔から「サンパウロ」という名前の軍艦ばかり持っているが、他には思いつかないのだろうか。……思いつかないんだろうなぁ。

 ところで私はブラジルの首都はリオデジャネイロだとばかり思っていたが、本当はブラジリアという街らしい。そのまんまじゃねえか。バカ。帰れ。
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 CIAの計画したクーデターは未遂に終わったが、この国の良識ある人々と一部の青年将校らによって、わが国の唾棄すべき共産主義体制は打倒された。腐敗した旧体制の崩壊と新政府の樹立にともない、以後は本放送が幕府の公共チャンネルとして機能するであろう。

 思えば共産主義のせいで、半年以上も更新できなかった。といってもそれは前政権がやったことだから俺には関係ないぜ! フゥーハハハーハァー。

といっても今年はちょっと私生活で忙しくなることが予想されるので、オンラインでの創作活動はあまり出来ないと思います。今年の小説は同人だけになるやもしれず。すまんのう。
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