革命国家が勝利に向かって前進する玉川上水のブログ

駿河南海軍工廠の後継。近現代史小説を中心に掲載。

Category :  スポンサー広告
tag : 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category :  ミリタリ
tag : 
 
 昨日に引き続き、大日本帝国の話。
 軍備を増強することで外国から祖国を守る。この考えは紀元前から続く国防の基本だが、十九世紀に起こった産業革命とそれに伴う兵器の急激な進化によって、西欧列国は従来の一国防衛主義(常に仮想敵国より強大な軍事力を備えることで自国を防衛する)を見直さざるを得なくなった。その結論に至る決定的な理由となったのは、一九一四年に起こった第一次世界大戦である。
 この大戦は当初、出征兵士から国家の指導層までもが、数週間で終わるものと考えていた。ところが実際には戦争は百週経っても終わらず、それどころかますます激化する一方であった。
 こうなった原因としては、工業の発展によって武器弾薬が大量に製造可能になったため、弾薬の大量投射が可能になり、戦線がまったく動かなくなったこと、また鉄道、自動車の発達によって、敵を撃破してもすぐにまた新たな敵が後方から運ばれて来て、進撃が持続しなかったことなどが挙げられる。
 これまで、戦争といえば軍隊だけが参加するものであった。しかし第一次世界大戦はそうではなかった。あらゆる産業が戦争に加わり、武器を作り、弾薬を作った。国民は徴兵され、相手国の国力を低下させることを目的として、戦略爆撃や通商破壊作戦が行われた。いわゆる「総力戦」が始まったのである。
 この総力戦の結果、ヨーロッパは未曾有の大損害を出した。イギリス、フランスは戦争に勝ったにも関わらず、その威信、発言力は大きく低下し、敗北したドイツ帝国、オーストリア・ハンガリー帝国、オスマントルコ帝国は、そのどれもが崩壊・分裂の憂き目に遭った。
 総力戦争においては、敗戦国は勿論、戦勝国であっても致命的被害を出しかねないことが明らかになったのである。
 今後ますます進化していくであろう科学技術を考えると、戦争はあまりにもリスクが大きい。第一次大戦が終結したとき、この戦争は「最後の戦争」と呼ばれたが、それは戦争が人類の制御できる範疇を超えた、化け物に成長してしまったからであった。
 

 そのような戦争の変化を背景にして、第一次大戦以後は「どうすれば戦争をなくすことが出来るのか」が議論された。
 仮想敵国の軍事力に合わせてこちらも軍備増強をするという一国防衛主義は、際限のない軍拡競争を招来し、国の経済を圧迫するうえ、結果的には第一次世界大戦を防ぐことが出来なかった。したがって、従来の一国防衛主義から一歩進んだ国防政策が求められたのである。
 その結果誕生したのが、国際連盟である。これは一国防衛主義に対して集団防衛主義の路線を取るものであり、戦争を侵略戦争と防衛戦争に区別して、侵略戦争を「違法」とする国々の同盟であった。
 集団防衛主義の原理は、まず世界中の国々を一個の同盟に参加させ、その中で各国が守らなければならない法をつくる。ここで「侵略戦争は違法」としておき、万一違反国が出た場合は、同盟加盟国が一斉にその国を袋叩きにするのである。そうすればどの国も制裁を恐れて侵略行為をしなくなる、という理屈である。
 これなら隣国が軍拡に走ったとしても、自国が侵略の意志を持たないかぎり、国力を無視した過剰な軍拡は必要ない。
 しかし戦前の日本は、この原理をまったく理解していなかった。
 艦艇の建造においても、「数では米英に負けるから」とむやみに高性能を追求し、アメリカと敵対するならイギリスと手を組む、などという考えはいっさいなく、英仏が権益を持つ中国大陸に進出して、自ら英仏との協調という可能性を捨ててしまった。
 一国防衛と集団防衛。そうした考えのなさが日本の悲劇であり、日本が後進国だった所以であろう。
 そうして、そういう国は今でも存在する。たとえば、北朝鮮とか。

コメント


そういう国も今だに存在しますし,そういう個人は現代の我が国にさえも,非常にたくさん存在しますね.例えば今でも軍縮の話題になると「あっちは○○を幾つ持ってるからウチもせめて○を持たないとならん」みたいな考え方しか出来ないような,頭脳が1910年レベルで止まってる人.
こりゃぁ高校で世界史習わなくなって久しいからですかねぇ(笑)

ともあれ,集団安全保障ってやつの難点は,上記のように解んない奴がグループの中に一人でもいると,グループ全体がその解んない莫迦のレベルまで降りて行って相手をしないとならない.ってことでしょうな.そして常に莫迦は次から次から湧いて来るものでありまして,国民が莫迦ばっかりってことが後進国の後進国たる所以であります.

かくて今日も世界に戦火は収まらず.となるわけで.
2006/10/27 20:42URL  「い」 #6y6JeEAQ[ 編集]


>上記のように解んない奴がグループの中に一人でもいると
 そうなんですよね。あと常任理事国が拒否権を乱用するとどうしようもないということとか、課題も山積なのでして。
 冷戦構造も終わったことですし、国連の仕組みもそれに合わせて変えるべき時だと思うんだが、さてこれからどうなるか。
2006/10/29 10:22URL  早池峰 #w1X/gZh6[ 編集]


この記事に対するコメントの投稿



*ようこそ、トラブルシューター。*

Computer:
 このコメントフォームに「/」を重ねて書くことは反逆です。
 URL欄にアドレスを入れる者は、恐らく反逆者以外にはいません。

 市民の幸福は、コメントを書き、Computer に奉仕することです。
 あなたはComputer の仕事に感謝して、喜んでコメントを書きますね?
 そうしないことは反逆です! 直ちに処刑の対象になります!!
 
















この記事に対するトラックバック

トラックバックURL
http://aqira.blog61.fc2.com/tb.php/135-38dd59d9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。