革命国家が勝利に向かって前進する玉川上水のブログ

駿河南海軍工廠の後継。近現代史小説を中心に掲載。

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Category :  読み切り小説
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 海軍中尉某という男がいた。地獄のようなルソンの戦場を生抜き、復員した彼を待っていたのは職安の長い行列だった。
「こんな酷え話ってあるか。こんな世の中はまちがいだ」

「そうだ、その通りだ」
 義憤に駆られた彼に同調する者があった。ひび割れた厚い眼鏡を掛け、髪は伸び放題。色褪せた技術将校の服を着ていた。男は某に言った。

「おれ達二人で、正しい世の中を取り戻そう!」
「いいだろう。どうするんだ」
「このくるった歴史をぶち壊すのさ。過去へ戻ってな」
「そんなことが出来るのか?」
 男は不敵に笑った。
「なせばなる」

 二人はタイムマシンを作り、そして歴史を変えた。大東亜戦争は回避されたのだ。東條首相が平和の回復を祝し、ラジオで演説した。

『これからの帝国は、平和のうちに、大東亜民族の共栄・八紘一宇をめざし、前進しなければならないのであります。そのためにはまず、内需の安定化を促進するとともに、国際的軍縮が不可欠であります』

 二人は職安にならんだ。


コメント

武士は高楊枝で自分をごまかせるのか
「そりゃそーだよなー。歴史変える前から職安並んでる人間が、歴史変えただけで職安並びがなくなるはずないよなー」
 ぼやく某元・海軍中尉に、相方が言った。
「ルソンでしんどい思いしなくてよくなったんだからヨシとしなきゃバチがあたるぞ」
 相方の言葉は自分にではなく、相方自身に向けられているような気がした某元・海軍中尉であった。
2009/07/10 20:35URL  山本 瑞鶴 #ZB43l.tY[ 編集]

No title
「世の中うまくいかねえなぁ」
2009/07/11 11:18URL  廠長 #Iu2BPJvY[ 編集]

No title
それでも職安の行列はだいぶ短くなると思うw
焼かれるはずの工場は全部生きているのですから。
男は軍隊でなく工場で働き、仕事を終えて家に帰ると家族がいる。たとえ職になかなか就けなくともだいぶマシな世の中じゃあないですか。
2009/07/17 17:35URL  前進翼 #-[ 編集]

No title
そうですね、だんだん良くなる。
それが一番まっとうな道かもしれないです。
2009/07/17 21:23URL  廠長 #Iu2BPJvY[ 編集]


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