革命国家が勝利に向かって前進する玉川上水のブログ

駿河南海軍工廠の後継。近現代史小説を中心に掲載。

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Category :  読み切り小説
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 世界大戦は終わりを告げたが、良いことばかりでもなく、新たな問題も生んだ。特に軍用機メーカーに勤める彼は、初めて設計主任をまかされた新型機計画を、一方的に打ち切られ、毎日ふてくされていた。憂さ晴らしに飲み屋へ行くと、同業の連中が沢山たむろしていた。

「みんな聞いてくれ」
 ある時、一人のアメリカ人が立ち上がり、店の中の全員に呼びかけた。
「今度は中東だ。中東で始まるぞ。俺は、P-51D戦闘機とM4シャーマン戦車を出すつもりだ。一緒にやろう。どうだ、やる奴は無いか」

 暫くの間を挟んで、三々五々、グラスを置く人間が現れた。最初に答えたのはイギリス人で、
「そうか分かった。俺も同じことを考えていたんだ。俺はスピットファイアとセンチュリオンを出してやる」
 と言った。ドイツ人も負けじと加わり、
「俺は、メッサーシュミットと四号戦車を出すぞ」
 イタリア人も言った。
「そんなら、俺はMC.205だ」

「黙れ。ふざけるな」
 ソ連人がその騒ぎへ振り返りざま、大声で言った。
「帝国主義者が侵略的蠢動を繰り返すなら、我がソビエトはミグ戦闘機と、T-34/85と、軍事顧問団を送り、愚か者をバラバラに引き裂くであろう。資本主義を滅ぼしてやる」
「なんだと」
 奥で飲んでいた未来人が立ち上がった。
「じゃぁ俺は、F-15と、B-52と、ステルス爆撃機と、トマホーク巡航ミサイルと、ニミッツ級原子力空母を中東へ派遣する」
「ソノヨウナコトハ容認デキナイ」
 宇宙人が言った。
「地球・中東地域ハ、我ガ銀河大帝国ノ、第999999999999987番目ノ殖民地域トナル事ガ、銀河条約ニヨリ決メラレテオル」

「それはあんた方が勝手に決めたことでしょ」
 宇宙道路公団の宇宙バイパス建設責任者が眉をひそめた。
「あの地域へ並列宇宙トンネルを作る計画は、もう600000000000000000年も前に議院を通過していることなんですからね」
「いや、その決議は無効だ。キミ」
 太陽系宇宙ダム建設局長が渋面をつくった。

「どけどけ、どけ」
 そこへ、白ダスキを掛けた一団の青年将校グループが押し入った。
「全員その場を動くな。お前たちは逆賊である」
「何事だ、君らはなんだ」
「だまれ」
 将校は一喝を浴びせ、
「我々維新隊は正義の隊だ。この無秩序から秩序を回復するものだ。全員逮捕する。連れて行け!」

「不届き者。民主主義をなんと心得るか」
「オーマイゴッド。ガッデムジャップ」
「反動野郎、ファシストの右翼」
「銀河大帝国ヲ畏レヌ、野蛮ナル未開土人メ」
 みな、連行された。





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Computer:
 このコメントフォームに「/」を重ねて書くことは反逆です。
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 あなたはComputer の仕事に感謝して、喜んでコメントを書きますね?
 そうしないことは反逆です! 直ちに処刑の対象になります!!
 
















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